レンチ

メガネレンチ

メガネレンチはその名前からイメージするとおり、先端部分がボックスになっていてまるで眼鏡かと錯覚を起してしまいそうな形状をしているレンチです。 両端に穴があいているので眼鏡を地面に落としてしまい探している人に差し出すと、「見つけてくれてありがとう」とお礼を言われてメガネレンチを目元に運ぶ仕草をするほど眼鏡にそっくりな形をしています。 でもレンチなのでレンズは入ってなく、耳にかけるフレームも付いてないのですぐに「おおっ、これは眼鏡じゃないじゃないか、騙された」となるので可愛いイタズラ、ちょっとしたおふざけと大爆笑して許してもらえます。 コンビネーションレンチの方は片方がボックス、片方はスパナの形状をしており、眼鏡にも見えませんしコンタクトレンズにも見えない形をしています。 もしこれが眼鏡に見えるというなら一度眼科へ行って視力検査をするべきで、ついでに歯科医院で虫歯の検査もしてもらいましょう。 それでも物足りなければ耳鼻科へ行って鼻も診察してもらえばいいのです。 メガネレンチはボックス部分(眼鏡っぽい部分)がボルトやナットを360度グルリと囲んで回転する力を加えるため、強いトルクで回すことができますしボルトを舐める失敗も発生しづらいのが特徴となっています。 2面だけに力を加えるよりも全面に力を加えたほうが、ボルトを舐めてしまう可能性が低下するのは物理を学んだ人なら即座に理解できるはずです。 ボルトを囲むようになっているボックス部ですが、6角と12角があることも知っておくと工具選びに役立つので覚えておきましょう。 6角のボックスはすっぽりとボルトを包み込むことができますので、回転する力を最大限に伝達してくれるとてもパワフルなメガネレンチとして愛車のメンテナンスでは大活躍してくれること間違いなしです。 ですが6面のボルトにフィットさせなければ使えませんので、狭い場所での作業は苦手という弱点もあり万能の工具とは言えません。 ボルトにフィットさせれたけど30度回転させたところで障害物にぶつかりそれ以上回転させることができなくなった、というケースでは6角ボックスはそれ以上役に立てるチャンスは巡ってこないのです。 一旦抜いてずらしてもう一度差し込もうとしても6角ボックスでは6通りの差し込み方法しかありえないわけで、360度を6で割った60度、これだけの角度が確保できない状況では無力に等しくなるのです。 なので障害物の多い自動車の整備になりそうなら12角ボックスが付いているメガネレンチを購入したほうが、使い道も多くなると考えられます。 12角は6角2つをずらして重ねたような計上をしており、フィットする箇所が12に増えたボックスレンチです。 これなら360度を12で割った30度の角度さえあればボルトを回転させることができますので、入り組んだ場所のボルトでも相手にすることが可能です。 そんなに有能なら12角ボックスだけでいいじゃないか、6角ボックスの存在意義はなんなのさ?という疑問を持つ人もいるでしょうが、6角ボックスにあって12角ボックスにない長所ももちろんあります。 12角ではやはりボルトを舐める危険が少なからず上昇しますのでその点では6角に軍配があがり、6角ボックスで作業できそうなら優先的にそちらを使用するのが自動車整備のセオリーとして語り継がれていそうです。 他にもボックスレンチの種類として押さえておきたい点は、強い力を加えるのに適したロングストレートメガネレンチ、曲線のグリップを持ち障害物を避けながら作業できるハーフムーンレンチなどがあります。 必要ならそれらを買い揃えて、自動車の整備が円滑に進むようにしましょう。